詩&イラスト

2006/01/09

お年賀です♪

新年明けましておめでとうございます。

これでもかっ!と言うくらい放置しっぱなしでしたが、遅ればせながらのお年賀を・・・
今年は年賀絵を体調不良で描くことが出来ず、HPで配布することが出来ません
でしたので、お詫びに招き猫の素材をつくりました。
縁起ものという事で、お札(ふだ)風のイラストもつくってみました。
きっと何のご利益もありませんが、お気に召しましたらお持帰り下さいね。(笑)
ちなみに招き猫は左手を上げている方が『人』を右手を上げている方が『金』を招いて
くれるそうです。※Materialページにはサイズや背景違いモノもあります。

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で、新年の抱負と言うか、きっと今年もこんな風にいい加減に過ぎてゆくんだろうなぁと
いうことで、この詩を置いておきます。


『胡蝶の夢より』

栩栩然(ひらひら)舞いて胡蝶なり
夢か現(うつつ)か定めがつかず
泡沫(うたかた)の淵に腰おろし
傾げた首に掛けた手は
確かに指は付いてはいるが
人形(ひとがた)をした
蝋細工に見えやしないか?

遽遽然(きょきょぜん)とした有様は
我がことながら滑稽で
肩を震わせ捧腹すれど
脳裡の隅で途方に暮れる―――

分(けじ)めが有ろうが無かろうが
この世はすべて邯鄲(かんたん)の夢
現(うつつ)もいつかは霞んで消える
耳打ちするのは邪(よこしま)な蝶

それなら共に
栩栩然(ひらひら)舞いて戯れて
物化(ぶっか)を享楽するも 
また一興

これは荘子内篇の斉物論篇のなかにある説話『胡蝶の夢』の朱雀的解釈です。(笑)

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2005/09/29

ちょっと早いですが・・・

素材用にハロウィンのイラストを描きました。
丁度、ハロウィンをテーマに書いた詩があったのでこちらにもUPしました。

詩はケルト叙情満載にしたかったのですが、詰め込みすぎてなんだかよく分らない
ものになっていますので、ケルト好きの方だけ読んで下さい。(笑)

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『ケルト頌詩(ソーウィンに寄せて)』

冬の初めのサムハイン
闇の王子が陽の神を追い
黄泉より出でし魂は 
暗夜を駆ける猫となり
白金色(しろがねいろ)の雫をすする

さぁさ真っ赤に火を燃やせ
樫の木杖を振るう賢者は
呪詛に呑まれる真金(まがね)の舟に
櫂を投げ込み七孔を塞ぐ

点と線で綴る詞(ことば)に御霊(みたま)は宿らず――
吟遊詩人は竪琴にのせ
夢想に踊る妖精の 
無念の嘆きを戯(たわぶれ)に歌い
倫理を纏った語部(かたりべ)は
月星を読み逸史(いっし)を語る

『余所者の名を受けて なお 
戦い続けたガリアの民は
苦衷(くちゅう)に満ちた悲哀の底で
蒼茫のドナウを瞳に刻む
追憶の念はサフラン色の炎となりて
被髪の先に光り輝く』

泡沫(うたかた)の夢に微睡(まどろみ)ながら
山査子(さんざし)の枝を手折った罪に
ブルーベルの花が鳴り
銀蛇の卵を懐に入れ
変わらぬ夜明けを 迎えたら
豊(とよ)さかのぼる朝日の下で
窓辺に万謝のミルクを置こう

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2005/08/07

残暑お見舞い申し上げます。

早いもので今日は立秋です。
が!気温はグングン上がり今日もまた35℃を越えそうです。ふ~。

HPで配布している残暑見舞いのイラストの背景違いをこちらにUP。

詩は昨年、茹だるような暑さに怒りが爆発しその憤りをぶつけて書いたものです。(笑)


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【曲水(わだみ)】

艶めかしい光沢を乗せ
四生の吐息が綾なす短夜に
疼(ひいら)ぐ熱(ほとり)を持て余す

喟然(きぜん)として天を仰ぎ
自浄と自壊が引き合う跡に
時知り顔の潦(にわたずみ)

傍(かたわ)らの地を這い
生き長らえる青蜥蜴の
惜しげもない自切(じせつ)

ひくと蠢く残骸に
一瞥すら与えぬ潔さは
冷やりとした感触を首筋に残し

閻浮(えんぶ)の塵(ちり)を握り締め
憮然と佇む足もとに
微かながら斡流(あつりゅう)を見る


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【曲水(わだみ)】陸地に入り込んで溜まっている水。また、川の入り曲がって渦を
巻いている所。
【四生】仏語。生物をその生まれ方から四種(胎生・卵生・湿生・化生)に分類したもの。
【短夜】短い夜。特に、明けやすい夏の夜。
【喟然(きぜん)】ためいきをつく様子。嘆息するさま。
【時知り顔】時節を知りそれをわきまえているかのような顔つき。時を知ってそれを誇示
するような様。
【潦(にわたずみ)】雨が降り地上にたまった水。または、あふれ流れる水。水たまり。
【自切(じせつ)】トカゲなどが生命を守るため自ら足や尾などを切り離すこと。
逃避反応の一種。
【閻浮(えんぶ)の塵(ちり)】俗世の塵。煩悩。また、はかないこと。および人の身。
【斡流(あつりゅう)】水が渦を巻きながら流れること。転じて、時、物の移り変わること。

※詩人の如月八雲さんが素敵な短歌を読んで下さいましたので、ご紹介♪

  貝密か 見せる波間に 楽園の

         夢広がりし 記憶の浜辺

如月さんありがとうございました~!!

如月八雲さんのサイト『詩仙庵』のアドレスはこちら。
http://home.f04.itscom.net/sisennan/

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2005/06/27

紫陽花も 雨が恋しい 浅葱空

毎日お暑うございます。
梅雨だと言うのにカラカラの日照続きで、庭の紫陽花もすっかり萎びています。
やはりこの花は雨が似合うなぁと改めて思う今日この頃。
雨乞いの気分で紫陽花の詩とイラストを・・・

ajisai

「てまりばな」

雲の衣に光が透けて 
伝う雫に鮮やぐ花は
ひときわ辺りを明からしめ

知らず識らずに差し出す指に
冷やりと涼を吹き結ぶ

薄紫に染(し)む玉に 
閊(つか)えも ゆるりと転げ落ち
塞(ふさぎ)ぎの虫も蝶となる

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【塞ぎの虫】心が晴れ晴れしないことを虫のためとしていった語。


◆オマケ◆
紫陽花をテーマに詠んだ短歌、都都逸、散文があったのでついでにUP

七変化 もごよう蝸涎(かせん)絵薬に
          ひときわ青く 散光に映え

雨垂れが見せる波紋に色を変え          
         忍び笑いの てまりばなかな

雨に打たれて なほ艶やかに
       世ごと移ろう 七変化

「偲種」

篠突く雨が紗を掛け霞む紫陽花(しようか)
いじらしげに揺(とお)らう姿は艶だち
巫山の夢が四弁をあわせ 円成となすが如し

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2005/04/29

花盛り♪

初夏の陽気で春の花も何だかぐったりして見えます。(笑)
我が家の庭では花水木が散り初め、藤はあと少しで見頃です。
ツツジもぽつぽつ咲き始めました。う~ん、花盛り♪

そう言えば以前、咲き乱れる花を見ていてふと浮かんだ話を詩にしたのですが
読んで下さった方がなぜか朱雀の母が死んでいると勘違いされて、苦笑した
ことがありまあす。
という訳で、この詩は完全なフィクションです。(笑)

kamifusen

『幻境回廊』

紅い毛氈 敷きつめて
花の盛りに孤陋(ころう)の宴飫(えんよ)         
遠い昔をひとひら乗せて
そよぐ風に散る花模様
かあさま こさえた紙風船
一つ 二つと宙に打つ

足(あいや)の ほろほろ
此処までおいで
足(あいや)の ほろほろ
手の鳴る方へ

梢の擦れた音(ね)に紛れ
何処(いずこ)ともなく聞こえる声音

かあさま そこにいらっしゃる 
かあさま ひとりでいらっしゃる

香気に狂(たぶ)る無影(むよう)の庭に
境界(きょうがい)つなぐ花回廊
お淋しいので御座いましょうね
遠い よみ路の 一人旅

更紗が反(かえ)る 足の鍬
薄墨色に 溶けて消ゆ
魑魅(すだま)も とちれる花見時
瞬くうちの幻化(げんけ)に和(のど)む


※境界=衆生の煩悩を起こさせる世界

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2005/04/26

萍水相逢(あいあ)う旅人へ

とある方をモデルに描いたイラストです。
容姿は勿論、透明で繊細な心がとても美しい方です。
連絡が途絶えて半年が経ちますが、お元気でいらっしゃるでしょうか?
またいつかWEBの宙(そら)の片隅で出会えると信じて・・・

詩は彼女の雰囲気に合いそうなものを選びました。

fmk1

『独口(ひとりくち)』

花の鏡に面(おもて)を映し
揺蕩(たゆた)う唇脂(しんし)を眺め入る

二世(ふたよ)重ねの空蝉が
水泡(みなわ)となりてはぜる様
心静かに見澄ますほどに
凪ぎ渡るのは吾が心

仄かに移る匂香(においか)の
薄い痺れに ほくそ笑む
 
なんとはない 春の宵
なんとはない 時の間(ま)の
たわいもない 夢語り


※唇脂=口紅

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2005/04/14

切なさを・・・

何となく切ないものを書きたくなって書いた詩です。
中原中也の『お道化うた』のようなやりきれなさを目指したのですが、撃沈!(笑)

『シュバちゃんかベトちゃんか、
そんなこと、いざ知らね、
今宵星降る東京の夜、
ビールのコップを傾けて、
月の光りを見てあれば、

ベトちゃんもシュバちゃんも、はやとほに死に、
はやとほに死んだことさへ、
誰知らうことわりもない・・・・・・・』

このあたりの感覚をちょびっとでも表現したかったのですが・・・・ふぅ~
イラストも猫が出て来るので背景を無理矢理桜に変えてこじつけました。ヲイ!

sakuneko

『夜に鳴く』

たとえば 岸根の侘桜(わびざくら)
無常の風に乱れ散り
梢 震わせ 夜に鳴く

たとえば 巷の下がり猫
闇の戸口で振り仰ぎ
月を睨(ね)めつけ 夜に鳴く

頃刻(けいこく)の花
邂逅(わくらば)の交(か)い
現象はただ 黙して語らず

たとえば 無辜(むこ)の愚か者
心の跡を消す術(すべ)もなく
煢然(けいぜん)として 夜に鳴く

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【侘桜】わびしそうに立っている桜。
【下がり猫】尾が長くたれ下がっている猫。俗に、不運をもたらすといわれる。
【頃刻】しばらくの間。わずかな時間。
【邂逅】まれにあるさま。たまたまうまく巡り合わせるさま。偶然であるさま。
【交い】交差すること、交差するところの意
【無辜】罪がないこと。また、その者。
【煢然】孤独で寂しいさま。たよりないさま。憂えるさま。

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2005/04/05

花海棠はまぁだかな・・・

もの凄く久し振りにちょびっと更新。(笑)
朱雀は春が苦手なので、その象徴のような桜の花も嫌いです。
で、春の花で唯一好きなのが海棠(かいどう)です。
その海棠の詩をひとつ。イラストの舞妓ちゃんの背景はもとは牡丹だったのですが、
海棠にリニューアル。でも、着物は変ってません。(笑)

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叙景~花海棠~

雲居の空をも 染め尽くす
薄紅に酔う 桜人(さくらびと)
天与の美を愛(め)で
わが世の春と 
思い違いの浮世を謳歌

浮かれ騒ぎの脇を抜け
遠(おち)の宴(うたげ)を眇め見る
わき道の坂に 睡花(ねむりばな)
熱を孕んだ眼差しを
奪い取る気は さらさら無いと
零桜(こぼれざくら)に惜しみ顔

春のつれづれ 消閑(しょうかん)に
古(いにしえ)語りの拾い読み
素気(すげ)ない素振りの 海棠は
水のほとりの花和尚(かおしょう)の
背に咲き懸かり どんな夢を見たのやら

紅の蕾が世塵を眺め
風に靡いて締笑(しめわらい)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【雲居の空】雲の浮かんでいる空。大空の高み。遠く離れた場所・世界。
【桜人(さくらびと)】桜の花をながめる人。桜狩りの人。花見人。
【睡花(ねむりばな)】花海棠の異名。
【零桜(こぼれざくら)】満開になって散る桜の花。また、その模様。
【消閑(しょうかん)】ひまつぶし。退屈しのぎ。
【古語(いにしえかた)り】昔話。古い物語。
【海棠(かいとう)】花海棠。桜によく似たバラ科の落葉低木。
【花和尚(かおしょう)】水滸伝の怪僧・魯智深。酔拳の使い手。
背中に花の刺青がありこう呼ばれる。
刺青は牡丹や桜という説もあるが、北斎画の「新編水滸画伝」では海棠の花で、
後に桜の花などを散した刺青に変ったと言われている。
水滸伝の水滸は元は水の辺りという意味。
【咲き懸かり】花が咲いて、ある物の上におおいかかる。かぶさって咲く。
【世塵(せじん)】世の中のわずらわしい雑事。世の俗事。俗塵。
【締笑(しめわらい)】声をひそめて笑うこと。忍び笑い。

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2005/01/13

久々に・・・

以前描いたイラストを弄っていたら何となくこんなモノができました。
で、これに合う詩を探したのですが、可愛らしい詩や恋愛詩と言うのは
朱雀には書けないので見当たりませんでした。(笑)
イラストには全然あっていませんが、比較的分りやすい詩をひとつ。(笑)

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『メニスカス』

破色の風吹く街並みを
可塑(かそ)の瞳が 上滑り

ただ この時を遣り過すには
いくつの遁辞(とんじ)が必要なのか・・・

事もなげに 貴(あて)やかに笑い
あなたはひと言『行こう』と告げる

何処へ?
― 何処へでも・・・
どうして?
― どうしても・・・
行きたくない
― 行きたくなくても・・・
なぜ?
― 何故でも・・・
何のため?
― ・・・・・

ほら 答えられないくせに
そしてそれは わたしも同じ・・・

私たち水銀に似ているね


【メニスカス】細い管内の液体表面がつくる半球状の表面。
水はガラス表面をぬらし、周囲が高く中央がくぼんだ曲面になるが、水銀の場合は
逆に中央が盛り上がった曲面になる。

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2004/11/26

詩画をひとつ・・・

詩『鈴慕』、とイラスト『音連れ(鈴慕より)』の詩画の別バージョンです。
これは、詩、イラストとも結構気に入ってます。(笑)
なので今日も、多くは語るまい。(爆)

rei.jpg

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