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2003/11/15

『心中天網島』の話

1720年の今日は近松門左衛門の「心中天網島」で有名な遊女、小春と
紙屋治兵衛が心中した日です。

「心中天網島」は世話物浄瑠璃で、近松の世話物の中でも最高傑作と
される作品です。

曽根崎新地に住む紙屋の治兵衛は、二人の子供とおさんという女房が
ありながら遊郭に通い詰め、遊女小春と深く情を交わします。
ところが治兵衛には小春を身請けしたくても先立つものがありません。
その一方で成金の太兵衛は、金にあかして小春に身請けを迫ります。
それを思い悩む治兵衛の心を見抜いたおさんは、夫と別れてくれるよう
小春に手紙を書きます。
おさんに対し申し訳なく思った小春は、治兵衛を妻子のもとに帰そうと
愛想づかしをしてみせ、治兵衛と小春は別れるのですが、その後、
おさんは太兵衛に小春が身請けされるという噂を耳にします。
小春が一人で死ぬ気だと察したおさんは、自分や子供の着物まで売り
身請けの金を工面します。
治兵衛の不甲斐なさに怒った義父はおさんを家から連れ出し、生き恥を
晒すばかりの治兵衛は小春との心中を選びます。

心中の場面では、首を吊りブラブラと揺れる治兵衛の傍らで、喉を
刺された小春が、のたうち回るという残酷なリアリズムが話題を呼び
上演されてから、心中がブームになったそうです。

実際の事件は、商売に行き詰まった治兵衛に小春が同情して一緒に
死んだということですが、お互いの異なった死に方が心中としては
珍しく評判になったそうです。
近松はこの話を聞き、たった一晩で物語を書き上げたと言われています。

また心中がブームとなったことで、心中死の取り締まりが厳しくなり
以降、心中した者の遺体は取捨て、未遂または生き残った場合は非人
扱いとし、一方だけが死んだ時は、他方は死刑となりました。

心中はこの世がだめなら、せめてあの世で、と言う事なのでしょうが
そこまでの相手と巡り会えただけでも幸せですよね。
ただ一人の『運命の人』に出会える人なんて、この世に一体どの位いる
のでしょう?
大体その人が、自分と同じ時を生きているのかどうかも分りませんし
もし、生きていたとしても65億も人がいるのに、僅かな行動範囲の中で
お互いが出会うなんて、きっと奇跡的な確率です。

お年玉付き年賀葉書でさえ、切手以外に当った事が無い朱雀ですから
まず『運命の人』には一生出会うことがないだろうなぁ~(笑)

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