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2003/10/16

ドリアングレイの肖像/オスカー・ワイルド

今日はイギリスの小説家オスカー・ワイルドの生まれた日です。
ワイルドといえば、朱雀がデカダンの世界に嵌るきっかけとなった
『ドリアン・グレイの肖像』という小説があります。

美貌の青年ドリアンは、快楽主義者のヘンリー卿に感化され、丁度
出来上がった肖像画を見てこう叫びます。僕がいつまでも若さを
失わず、老いて行くのがこの絵になるなら、魂だってくれてやる!
そしてその願いは叶えられます。

ある日、女優のシビルと出会い恋に落ちますが、恋をして芝居を捨て
た彼女に失望し、ドリアンは彼女を見捨て、彼女は自殺してしまい
ます。
これを機にドリアンは快楽的、享楽的な生活に溺れてゆきますが
彼の重ねた罪悪は全て肖像画に現れ、肖像画は醜い姿に変わり
果ててゆきます。
その肖像画を見た作者のバジルは、ドリアンに悔い改めるよう諭し
ますが、ドリアンはバジルを刺し殺してしまいます。
その後も悪徳に満ちた生活を続けますが、やがてシビルに似た娘
ヘティと出会った事で、自分の醜い肖像画に耐え兼ね、肖像画に
ナイフを突き刺します。
悲鳴に驚いた使用人が部屋に入ると、壁には若くて美しい主人の
肖像画がかかり、床には老けやつれた厭わしい容貌の男がナイフを
突き立てて死んでいました。

この作品はワイルド自身の人生観や芸術観・道徳観を盛り込んだ彼の
代表作ですが、この本について松岡正剛さんは
『この本を読んだ学生時代に惑溺したのはドリアン・グレイではなく
ヘンリー卿だった。その、青年を誑かす快楽主義と悪魔主義と耽美
主義に、大いに惑溺し、当時の澁澤龍彦が、ぼくの当面のヘンリー卿
だった。』と仰っています。

これは朱雀にもそのまま当てはまり、澁澤龍彦というキーワードで
転げ落ちるように、耽美やデカダンの世界にどっぷり嵌り込んでしま
いました。後に松岡正剛さんと荒俣宏さんも、朱雀を幻想とルナの
世界に引きずり込んだ第2、第3のヘンリー卿になるのですが・・

また最近公開された『リーグ・オブ・レジェンド』と言う映画に
不死身の男としてドリアン・グレイが登場しています。
19世紀を代表する小説の主人公達が世界平和の為に立ち上がる
アクション・アドベンチャーなのですが、集まったのがドリアンの
他にオペラ座の怪人、トム・ソーヤー、ジキル博士などで、これで
世界が救えるのか!というような奴らが集まっています。(笑)

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