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2003/09/23

竹想花伝

POEMに詩「竹想花伝」を置きました。
この詩はいつかカタチにしたいなぁと思っていた竹の花と、世阿弥の
『風姿花伝』を物語風に仕上げてみました。

切っ掛けは、rondoさんの描かれた「時分の花」というイラストなんですが、
そこに描かれていた舞姿の青年と竹林がとても美しくて、『これだ!』
と思っちゃいました。(笑)

竹は元々イネ科の植物で、発芽してから長い年月、地下茎によって
繁殖を続けますが、ある一定の時期に達すると、一斉に紫色の花を
咲かせ種子を実らせて一生を終えます。
その周期がとても長く、花を咲かすのに60年または100年かかると
言われています。
開花すると、その竹林は枯死してしまい、再生するには多くの年月が
必要となり、このことから竹の花が咲くと縁起が悪いとされているの
ですが、根でしっかりと繋がり長年生き続けていたものが、最後の
最後には、風まかせという不安定な状態になり、種を残して死んでゆく
儚さに、すごく惹かれてしまうんですよね。

そして、世阿弥の「風姿花伝」は能の稽古のあり様を示した教育の書
とでもいえるような芸術論です。
10代は10代の花が、20代は20代の花が咲き、30代には30代の最後の
花が咲きます。
この「花」は「時分」が分け、分けて見えるのが「風体」で、その風体は
年齢によって気分や気色を変えます。少年ならばすぐに「時分の花」が
咲くのですが、これは「真の花」ではありません。
40才からはもう「時分の花」は枯れているので、本当の花を咲かせて
行かなくてはならないというものなのですが、この花を咲かすには、
時の勢いとは違い、自分の意思や哲学が問われ、これには「物学
(ものまね)」や、「幽玄」といった能に必要な要素が含まれます。
そして咲かせた真の花を「誠の花」といいます。

この詩は、今まさに花を咲かせ枯れてゆこうとしている竹が、今を盛りに
「時分の花」咲かせて舞う青年の中に、さらに年を重ね舞い続ける
花追い人の姿を見て、自分の残す種に思いを留めようとします。
やがて再び、枯れた竹林にその思いを乗せて若竹が育ってゆくという
お話ですね。

それからrondoさんの素晴らしいイラストはrondoさんのサイトで
ご覧になれます。→ http://www6.plala.or.jp/rondorondo/

Galleryにある「時分の花」を皆さんも是非、ご覧になって下さい。

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