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2003/06/28

『虎が涙』のお話

昨日6月27日は旧暦の5月28日にあたり、この日に降る雨を
『虎が涙』または『虎が雨』と言います。
今日は、そのお話を・・・

鎌倉時代、今の神奈川県大磯町に山下長者と言う人物が
いました。子供に恵まれない長者は虎池弁財天に願掛け
をしたところ、弁財天が夢枕に立ち、必ず願いが叶うと言う
お告げがあり 朝、目覚めると弁財天の現われた所には、
美しい石がひとつ置かれていました。
その石を日夜礼拝したところ、妻は身ごもり女の子を出産
します。
虎池弁財天から一字をとり「虎」と名付けられた娘は、やがて
美しく成長し、静御前と並ぶ舞の名手となり「虎御前」と呼ば
れるようになります。
虎御前が十七歳の時、二十歳の曾我十郎祐成と出会い
二人は恋におちます。
建久4年5月28日、十郎祐成と弟の五郎時致は十八年前に
源頼朝幕下の重臣、工藤祐経に討たれた父の仇を討つため
富士の裾野の狩場へ行き、本懐を遂げた後「体制を乱した」
罪で殺されてしまいます。
大磯でこの知らせを受けた恋人の虎御前は兄弟の死を
悲しみ泣き暮れながらも、兄弟の菩提を弔いました。
このことから、旧暦の5月28日には虎御前の涙が雨となって
必ず降ると言い伝えられるようになります。
これが『虎が涙』『虎が雨』です。
その後 虎御前は、わずか19歳で出家し信濃善光寺に
赴きました。

この話は「曽我物語」の名で軍記物、仇討ちものとして語り
継がれ、歌舞伎の演題としても知られています。
また、江戸時代の浮世絵師、安藤広重は代表作『東海道
五十三次』に、「大磯の虎が雨」として十郎・虎御前の悲恋を
モチーフに描いています。

兄弟が殺された当日は西暦で1193年7月5日、現在でも梅雨
末期の大雨が多い時です。特に今日6月28日は雨の特異日
で過去100年の内でも半数を超える55日が雨なのだそうです。
ちょっと神秘的ですね。

と言うわけで『POEM』に雨の詩をひとつ置きました。

それから西暦から旧暦を計算するスクリプトが、とあるサイト
にありましたので、そちらも紹介しておきます。
西暦の日時を入力するだけで、簡単に旧暦を計算して
くれます。
その日の六曜から月齢まで、あっという間に出てくる
すぐれものですよ。

http://www.ai.wakwak.com/~y-nagano/Programs/koyomi/

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